要約
- 古いPCに Ubuntu9.04 インストールしてあるデスクトップPCにLXDEをインストール入した
らUSBメモリーを認識しなくなった。(と思った。)
- このことをUbuntu の日本語フォーラムに投稿すると、参加者よりハードウェアの故障では
ないかとのアドバイスをいただいた。
- アドバイスをいただいた直後、今度はスイッチを押してもPCが起動しなくなった。一度電源
ケーブルをコンセントから抜き、少し待ってから再びコンセントに差し込んでからスイッチを
入れないと起動しない。
- この段階でハードウェアの故障を確信。考えられるのはスイッチ、マザーボード、電源あたり
か。
- ネット上に電源の故障した時にうちの古いPCと似たような症状が起きるという報告があっ
た。
- 電源を交換すると元通りに稼働するようになった。これで修理完了。
- 電源を開けて調べてみると、コンデンサが劣化、または破裂していた。原因はこれだった。
詳細
Ubuntu9.04 がインストールしてあるデスクトップPCにLXDEをインストールした。当時はLXDEとネットワークマネージャーの相性がよくなかったらしく手動で設定した。これでネットワーク環境も整い,本格的に使おうとUSBメモリーからファイルをコピーしようとしたらUSBメモリー認識をしてくれない。
そこで、以下のことを試みた。
- 差し込むUSBポートをかえてみる。
- 別のUSBメモリーを差し込んでみる。
- 様々なファイルシステム(FAT32、NTFS、ex2など)のUSBメモリーを差し込んでみる。
などと試してみたが,やはり認識しない。
症状は
- USBメモリーのLEDランプは点灯しないことが多いが,点灯することもある。 - デスクトップ上にはアイコンが現れない。
しかし、場所>コンピューター とクリックすると、USBメモ リーは見える。
- ここで、USBメモリーのアイコンを左クリックすると ”場所をマウン トできません” という
メッセージが現れる。
- 右クリックから”ボリュームのマウント”をクリックしても同様に ”場所をマウン トできません”
というメッセージが現れる。
色々自分で調べたり試したりしたがやはり認識してくれない。かれこれ足かけ2ヶ月近く経ってしまったが,自力で解決出来なかった。
そこでこのことを Ubuntu の日本語フォーラムへ投稿した。
この時にも試行錯誤していたら新たに気がついたことがあった。それは
- 起動してからログイン画面が出るまではUSBメモリーのLEDランプが点灯しているが,その後
消えてしまう。
- しかし、シャットダウン後しばらくしてから起動させたときにはUSBメモリーは一時的に認識され,
その中に保存しているデータも読める。
- この状態で他のデバイスをUSBポートに差し込むと、USBメモリのアイコンが消えてしまい、
USBメモリーを認識されなくなる。
- また、他のデバイスをUSBポートに差し込まなくても時間が経つとUSBメモリーを認識されなく
なる。
ということだった。
このことを報告したらフォーラムに参加している方からUSBメモリーのLEDランプが点灯している時としていない時の dmesg の出力の違いについて尋ねられた。これに対し,両方 dmesg の出力の差分ファイルを生成して投稿した。
その差分ファイルの中には
> [56926.635737] sd 5:0:0:0: [sdb] Result: hostbyte=DID_ERROR
driverbyte=DRIVER_OK,SUGGEST_OK
> [56926.635753] end_request: I/O error, dev sdb, sector 0という2行があり、これと同じような出力が何回か繰り返されていた。
これについて
”USBメモリーが認識された直後に I/Oエラーが記録されているのでハードウェアに不具合の
疑いがある。”
とのご指摘をいただいた。この直後から今度はPCの電源のスイッチを押してもPCが反応しなくなってしまった。しかし、電源のケーブルをコンセントから抜き,1,2分放置してから再びケーブルをコンセントに差すと、電源のスイッチが入り、今までのように起動した。
これでマザーボードの不具合か,電源の故障にほぼ間違いない。 そこで”マザーボード 不具合”または”電源 故障”をキーワードにgoogleで検索した。
検索してみると,あるブログの下記の記事に似たような症状が報告されているのが見つかった。
電源が入らない。寒い日編
ブログを拝見していましたので…。
上の記事は寒い日には電源が入りにくいという内容。下の記事は突然電源が入らなくなったという内容。
ならば、
”まず電源を温めればからスイッチが入るのではないか。”
そう考えて、電源を温めてからスイッチを入れた。そうしたらPCはいつも通りに起動するではないか!
故障した電源を開けてみると、いくつかの電解コンデンサーが膨らんだり破裂していた。 原因の一つは電解コンデンサーの劣化による出力低下ということだった。
総括
Ubuntu 9.04 への LXDE の導入と電源の故障が重なったので,不具合の原因はLXDEの導入と関係があると早合点してしまった。
周辺デバイスの不具合の時には dmesg コマンドが役に立つ。 dmesg はカーネルのメッセージバッファーの内容を表示するコマンドだ。(参照:http://ja.wikipedia.org/wiki/Dmesg)このコマンドで表示された内容から”error”または”err”を手がかりに問題の特定,またはsoftwareの不具合かhardwareの不具合かの切り分けに役に立つ。
電源のスイッチを押したときに、PCが稼働したり,全く反応しないなどと動作が不安定な場合には
電源の故障
プラグ類の接触不良
の可能性が大きい。
PCで使われている電解コンデンサーには寿命があり、その寿命は温度が大きく影響している。
電解コンデンサーが劣化すると静電容量が低下し,PCの場合
- 動作が不安定になる
- 電力供給不足で稼働しない
- 起動しても反応が遅くなる
などの症状が出てくる。
今回のことで電解コンデンサーについて少し調べてみた。そのことについてはまた回を改めて書いてみたいと思う。
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