一昨日プリンター(HP Deskjet 3522)を買ってきて, Ubuntu 12.04 から印刷しようとしたら出来なかった。しかし、HP Deskjet 3522 を含む HP Deskjet 3520 series では Linux に対応したドライバーが提供されていおり、Ubuntu 12.04 もサポートされているので印刷出来るはずだ(参考:3)。今日はこのことについて書こうと思う。
Ubuntu 12.04 から HP Deskjet 3522 で印刷できない。
まず、HP Deskjet 3522 の電源を入れてUSBケーブルで Ubuntu 12.04 をインストールしてあるPCに接続する。次にデスクトップ右上の ショットダウンボタンー>印刷 と進み、プリンターの設定にはいる。設定ではプリンターはすぐに認識され、ドライバーも見つかり、無事に設定終了する。しかし、テスト印刷してみると、印刷されないで終了してしまう。テスト印刷中に印刷キュー(印刷している時にデスクトップ上部に現れるプリンターのアイコン)は出てくるので、クリックしてメッセージを見ると、
転送しています…
そしてしばらくすると、
終了
と出てきて終了してしまう。
今度はパッケージマネージャーからドライバーパッケージ hplip-3.12.2-1 を インストールする。しかし、hplip から設定しようとしてもプリンター(HP Deskjet 3522)を認識しない。
上記の試みは無線LAN接続で試みても印刷されない。ところが Windows XP、もしくは Ubuntu 12.10 をインストールしてあるPCからは問題なく印刷できる。(確認済)
解決策
HPのホームページから最新のドライバーをダウンロードしてインストールする。(参考:1)
これで無事に Ubuntu 12.04 から印刷できるようになった。
ドライバーのインストール
HPのホームページ(Installer Walkthrough)に図解入りで詳しく書かれている。
あえて付け足すとすると、
ドライバーは自動インストーラ形式
ダウンロードくるドライバーは自動インストーラ形式のファイルなので、ファイルを実行するだけでドライバーをインストールさせる事が出来る。
ダウンロード先はデスクトップ
ダウンロードするファイルの保存先はどこでもいいが、デスクトップに保存しておくとインストール時に大量のファイル生成されるを整理してくれる。そうでないとインストール後にそれらのファイルがそのまま残ってしまう。
自動インストールがお勧め
インストールは手動で行うことも出来る。しかし、自動でインストールする方法をとると、パッケージマネージャーやソフトウェアセンターからインストールする場合の様に簡単にインストールする事が出来る。しかも、古いバージョンの hplip がインストールされている場合にはそれらをどうするか聞いてくる。その時に古いバージョンをアンインストールしてから最新のバージョンをインストールさせるように選択出来る。
印刷出来なかった原因
HPから HP Deskjet 3520 series で使用するLinux系向けのドライバー HPLIP が提供されている。これを使えば Ubuntu 12.04 サポートされているのでHP Deskjet 3522を使用することは出来る。しかもこのドライバーはパッケージマネージャーやソフトウェアセンターからインストール出来る。
しかし、Ubuntu 12.04 がリリースされたのは2012年4月で(参照:5)、HP Deskjet 3520 series が発売されたのは2012年7月である(参照:6)。そして、パッケージマネージャーやソフトウェアセンターからインストール出来る HPLIP のバージョン 3.12.2-1 は2012年4月以前に提供されてたものだ。これはパッケージマネージャーやソフトウェアセンターからインストール出来るバージョンでは HP Deskjet 3520 series がサポートされているとは言えないことを意味する。印刷出来なかった原因はこれだろう。
もしそうだとすると、Ubuntu 12.10 がリリースされたのは2012年10月だから HP Deskjet 3520 series が問題なく使えるのはうなずける。
したがって、Ubuntu 12.04 で HP Deskjet 3520 series を使うには、ドライバーをHPのホームページからダウンロードしてインストールすることになる。
あとがき
OSのリリース後に発売されたデバイスがサポートされていないのは当たり前の事だ。そのことに気がつかずに Google で検索している時に、Ubuntu 12.04 でパッケージマネージャやソフトウェアセンターからドライバーをインストールしかが HP Deskjet 3522 が使えない、または、HPのホームページからドライバーをインストールしたら使えたという報告は多く見つかった。しかし、その理由(上記)について書かれた資料は見つからなかった。
Linux でデバイスを使用する時には
OSのリリース時期とデバイスの発売開始時期を確認
ベンダーからドライバーがが提供されているか
ベンダーから提供されていない時には必要なドライバーが存在するか
を確認する事を忘れないように。(自戒を込めて)
参考
1. HP Deskjet 3520 printer/scanner problem
2. HP Deskjet 3520 not detected/won't work on 12.04
3. HP Linux Imaging and Printing
4. HP 3522 Wireless install successful. Red X next to printer.
5. Ubuntuとは
6. HP Deskjet 3520 e-All-in-One
2013/06/04
2013/04/13
Ubuntu Lubuntu 12.10 でアップデートしたらシャットダウン出来なくなった。
Lubuntu12.10 をインストールしてある古いマシンがある。このところあまり使用していなかったが、イースター休暇後に久しぶりにアップデートした。そうしたらシャットダウン出来なくなっていることに気がついた。そういえば前回アップデートしたあともそうだった。
CPU 1GHz
Motherboard K7S5A
チップセット SiS735
メモリー 512MB
症状
起動時にカーネル
”kernel 3.5.0-26-generic”
を(またはこれより新しいカーネル)選択すると、シャットダウン時に
”mount: / is busy.
* will now halt.”
と出てきて、そのまま進まなくなってしまう。シャットダウンするには強制終了する以外方法はなかった。
これより古いカーネルでは問題なくシャットダウンできる。
原因
シャットダウン出来ずに強制終了したあとに再度PCを立ち上げて、コマンド
dmesg
でログをみてみると、最後の方に
apm: BIOS not found
とかかれた行があった。BIOS ではacpi を有効にしてあるのだが、 何らかの理由で ACPI を認識せず、APM で電源管理をしようとしてしまっているようだ。
解決策
GRUB2 を使用している場合
- 以下のコマンドで端末から /etc/default/grub を開く。
sudo gedit /etc/default/grub
- ファイルの中の
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT
で始まる行の最後に acpi=force を書き加える。
例えばこの行が
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash"
と書かれていたら
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash acpi=force"
と書き換える。
- その後は以下のコマンドで grub を更新する。
sudo update-grub
- 更新したら再起動する。
GRUB を使用している場合
- 以下のコマンドで端末から /boot/grub/menu.lst を開く。
sudo gedit /boot/grub/menu.lst
- ファイルの中の
kernel
で始まる行の最後に acpi=force を書き加える。
備考
acpi=force はカーネルのオプションの一つで、強制的にACPIを有効にすることが出来る。
quiet はカーネルのオプションの一つで、PCを起動するときにカーネルログを表示させないようにする。このオプションは現在では splash と共に使用される。
splash はカーネルのオプションの一つで、PCを起動するときにカーネルログを表示させる代りにアニメーションを表示させる。このオプションは現在では quiet と共に使用される。
ACPI (Advanced Configuration and Power Interface) とは1996年に公開されたPCの電源管理に関するオープン統一規格のことだ。(参考:5) APM (Advanced Power Management) は1992年に公開されたPCの電源管理に関する統一規格のことだ。ACPI と APM の違いは、ACPIは OS 側で電源管理を行うのに対して、APM では BIOS 側でそれを行う。(参考:6)
参考
1. Rechner schaltet sich nicht ab
2. UbuntuTips/Others/BootOptions
3. Shutdown does not power off computer
4. Optionen für Bootmeldungen
5. Advanced Configuration and Power Interface
6. Advanced Power Management
システム要件
CPU 1GHz
Motherboard K7S5A
チップセット SiS735
メモリー 512MB
症状
起動時にカーネル
”kernel 3.5.0-26-generic”
を(またはこれより新しいカーネル)選択すると、シャットダウン時に
”mount: / is busy.
* will now halt.”
と出てきて、そのまま進まなくなってしまう。シャットダウンするには強制終了する以外方法はなかった。
これより古いカーネルでは問題なくシャットダウンできる。
原因
シャットダウン出来ずに強制終了したあとに再度PCを立ち上げて、コマンド
dmesg
でログをみてみると、最後の方に
apm: BIOS not found
とかかれた行があった。BIOS ではacpi を有効にしてあるのだが、 何らかの理由で ACPI を認識せず、APM で電源管理をしようとしてしまっているようだ。
解決策
GRUB2 を使用している場合
- 以下のコマンドで端末から /etc/default/grub を開く。
sudo gedit /etc/default/grub
- ファイルの中の
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT
で始まる行の最後に acpi=force を書き加える。
例えばこの行が
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash"
と書かれていたら
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash acpi=force"
と書き換える。
- その後は以下のコマンドで grub を更新する。
sudo update-grub
- 更新したら再起動する。
GRUB を使用している場合
- 以下のコマンドで端末から /boot/grub/menu.lst を開く。
sudo gedit /boot/grub/menu.lst
- ファイルの中の
kernel
で始まる行の最後に acpi=force を書き加える。
備考
acpi=force はカーネルのオプションの一つで、強制的にACPIを有効にすることが出来る。
quiet はカーネルのオプションの一つで、PCを起動するときにカーネルログを表示させないようにする。このオプションは現在では splash と共に使用される。
splash はカーネルのオプションの一つで、PCを起動するときにカーネルログを表示させる代りにアニメーションを表示させる。このオプションは現在では quiet と共に使用される。
ACPI (Advanced Configuration and Power Interface) とは1996年に公開されたPCの電源管理に関するオープン統一規格のことだ。(参考:5) APM (Advanced Power Management) は1992年に公開されたPCの電源管理に関する統一規格のことだ。ACPI と APM の違いは、ACPIは OS 側で電源管理を行うのに対して、APM では BIOS 側でそれを行う。(参考:6)
参考
1. Rechner schaltet sich nicht ab
2. UbuntuTips/Others/BootOptions
3. Shutdown does not power off computer
4. Optionen für Bootmeldungen
5. Advanced Configuration and Power Interface
6. Advanced Power Management
2013/02/23
Windows XP パーテーションサイズの変更
Gparted でパーテーションサイズを変更できない
この間手に入れた Amilo M 1425 に Xubuntu 12.10 をインストールして、デュアルブートしようとした。
いつものように Xubuntu の Alternative を使ってインストールしようとしたら、パーテーションサイズの変更でつまってしまった。デュアルブートにする選択肢が現れないのだ。しかたがなく手動でパーテーションを切ろうとしたら、なんと10MBまでしか空き容量を確保できない。しかし、Windows XPがインストールされているパーテーションには40GB以上の空き容量があるはずだ。
そこで Xubuntu 12.10 の Live-CD を使って最初に GParted でパーテーションさイズを変更しようとしたが、これでも出来なかった。やはり Alternative を使ったときと同様に10MBまでしか空き容量を確保できない。
Windows からパーテーションサイズを変更する
GParted でパーテーションサイズを変更出来ないなら、それに変わるソフトウェアを探さなくてはならない。Windows XP では”ディスクの管理”からパーテーションのサイズを変更出来る。しかし、Windows XP 自身がインストールされているパーテーションサイズの変更は出来ないのだ。
5、6年前、まだ Windows XP をメインで使っていた頃、パーテーションサイズを変更するソフトウェアを探した時にはそのほとんどが有料でフリーウェアではいいものが見あたらなかった。
しかし、今はフリーで使用できるいいソフトウェア "EASEUS Partition Master" があった。これは有料のソフトウェアだが、個人での使用に限り無料で配布されている。ただし、無料版ではサポートを利用出来ない。このソフトウェアを使ってパーテーションサイズを変更することにした。
EaseUS Partition Master について
EaseUS Partition Master とは様々なパーテーションを操作したり、ディスク管理をするソフトウェアだ。即ち、パーテーションの拡張(特にOSがインストールされているパーテーションの拡張)したり、ディスクの管理をしやすくしたり、ディスク容量不足の問題を解決できる。詳しくは EaseUS Partition Master Freeに関する簡単なご紹介 に書かれている。
入手(ダウンロード)
Partition Manager Free 11.9 より Partition Master Free をクリックする。
インストール
ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックする。後は画面の指示にしたがっていく。(大抵は”はい”をクリックでいい)
使い方
パーテーションサイズの変更
1. EaseUS Partition Master を起動する。
2. 起動後、以下の3つの選択肢が現われたら、Partition Manager を選択する。
- Partition Manager
- Disk & Partition Copy Wizard
- Partition Recovery Wizard
3. ディスクの構成が出てくる。ここからはマウスを使って直感的に操作できる。詳しくは
- EaseUS Partition Master Freeに関する簡単なご紹介
- Resize/Move partition (en)
に書かれている。また、YouTube
では使い方を見ることが出来る。
”適用”をクリックすると、ファイルシステムが
- NTFS の場合はすぐに変更が始まる。
- FAT32 の場合は再起動する必要がある。
Ubuntu フリーズした Ubuntu から安全に再起動する方法
フリーズ
PC を使っている人は PC がフリーズ(PC がキーボードやマウスからの入力に応答しなくなること)した経験があるだろう。そして、大抵の場合は強制終了して再起動したと思う。
しかし、これをするとメモリーに保存されているデータは全て消えてしまうので、、作りかけのファイルはなくなってしまうし、使っていたソフトウェアの状態も保存されずに使う前の状態に戻ってしまう。また、場合によっては重要なファイルが破損してシステム(OS)に影響を与えることもある。
Linux系の場合にはフリーズした状態から可能な限りHDDにダメージを与えたり、データをなくすことなく、PCを終了したり、再起動する方法がある。それは SysRq Key だ。SysRq を実行するには "alt" と "Print Screen" を同時に押す。 Ubuntu の場合は以下のキー操作で終了させる。(他の Linux でもほぼ同様)
フリーズした Ubuntu の終了
"alt" + "Print Screen" + R + S + E + I + U + O
"alt" と "Print Screen" を常に押した状態で R → S → E → I → U → O と順番に押していく。この時正しく実行されるようにそれぞれのキーを長め(1、2秒)に押すとよい。
フリーズした Ubuntu の再起動
終了の場合とほとんど同じ。最後のキーのみ異なる。
"alt" + "Print Screen" + R + S + E + I + U +B
"alt" と "Print Screen" を常に押した状態で R → S → E → I → U → B と順番に押していく。この時正しく実行されるようにそれぞれのキーを長め(1、2秒)に押すとよい。
それぞれのキーの意味
R X Windows からキーボードの制御を取り戻す
S 書き込みキャッシュのデータをディスクに書き込む
E すべてのプロセスにSIGTERMシグナルを送り、正常に終了させる
I すべてのプロセスにSIGKILLシグナルを送り、強制的に終了させる
U すべてのファイルシステムを読み込み専用で再マウントする
O システムを終了する
B システムを再起動する
SysRq Key の限界
SysRq Key はソフトウェアが原因でフリーズした時には有効だが、Linuxカーネル自身がカーネルパニックを起こしていたり、フリーズしている場合は利用出来ない。
参考
1. UbuntuTips/Others/MagicSysRq
PC を使っている人は PC がフリーズ(PC がキーボードやマウスからの入力に応答しなくなること)した経験があるだろう。そして、大抵の場合は強制終了して再起動したと思う。
しかし、これをするとメモリーに保存されているデータは全て消えてしまうので、、作りかけのファイルはなくなってしまうし、使っていたソフトウェアの状態も保存されずに使う前の状態に戻ってしまう。また、場合によっては重要なファイルが破損してシステム(OS)に影響を与えることもある。
Linux系の場合にはフリーズした状態から可能な限りHDDにダメージを与えたり、データをなくすことなく、PCを終了したり、再起動する方法がある。それは SysRq Key だ。SysRq を実行するには "alt" と "Print Screen" を同時に押す。 Ubuntu の場合は以下のキー操作で終了させる。(他の Linux でもほぼ同様)
フリーズした Ubuntu の終了
"alt" + "Print Screen" + R + S + E + I + U + O
"alt" と "Print Screen" を常に押した状態で R → S → E → I → U → O と順番に押していく。この時正しく実行されるようにそれぞれのキーを長め(1、2秒)に押すとよい。
フリーズした Ubuntu の再起動
終了の場合とほとんど同じ。最後のキーのみ異なる。
"alt" + "Print Screen" + R + S + E + I + U +B
"alt" と "Print Screen" を常に押した状態で R → S → E → I → U → B と順番に押していく。この時正しく実行されるようにそれぞれのキーを長め(1、2秒)に押すとよい。
それぞれのキーの意味
R X Windows からキーボードの制御を取り戻す
S 書き込みキャッシュのデータをディスクに書き込む
E すべてのプロセスにSIGTERMシグナルを送り、正常に終了させる
I すべてのプロセスにSIGKILLシグナルを送り、強制的に終了させる
U すべてのファイルシステムを読み込み専用で再マウントする
O システムを終了する
B システムを再起動する
SysRq Key の限界
SysRq Key はソフトウェアが原因でフリーズした時には有効だが、Linuxカーネル自身がカーネルパニックを起こしていたり、フリーズしている場合は利用出来ない。
参考
1. UbuntuTips/Others/MagicSysRq
2013/02/22
Ubuntu Maxima 分母の有理化を行うときの注意
無理数 \(\frac{\sqrt{b}} { \sqrt{d}} \) の有理化について
無理数 \(\frac{\sqrt{b}} { \sqrt{d}} \) を有理化すると、 \(\frac{\sqrt{bd}} {d} \) となる。しかし、rat() を使っても
となって、分子の無理数が計算されない。ここで rootscontract() を使って分子の根号の積を計算しようとしても
となって有理化する前の式に戻ってしまう。しかし、下の場合は
と、分子の根号計算をしてくれる。
根号は指数に変換して処理
これは Maxima内部では sqrt(a) つまり \( \sqrt{a}\) は \(a^{\frac{1}{2}}\) と表現しているからだ。したがって\[ \frac{\sqrt{2} \times \sqrt{3}}{3} \]は\[ 2^{\frac{1}{2}} \times 3^{\frac{1}{2}} \times 3^{-1} \] と解釈されて \[ 2^{\frac{1}{2}} \times 3^{- \frac{1}{2}}\] と計算して \[ \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}} \] と出力される。
\( \frac{\sqrt{ab}}{b}\) と出力する方法
この様な意図しない結果が現れるのは有理化後に分子が全て無理数を含むの積で表されているときだけ起こり、以下のような例では
と有理化して分子を計算してくれる。つまり、 \( \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}\) を有理化するときだけ起こると考えてよい。そこで以下のような関数を定義した。
\[ ratio(x,y) := \frac{rat(\frac{x}{y}) y^2}{y^2}\]
ただし、\( y=\sqrt{m} (m>0)\)
これで正しく計算される。
参考
1. Maxima (虎の備忘録)
3. Maxima Manual(de)
4. Maxima 5.29.1 Manual
5. Maxima (eBook en)
無理数 \(\frac{\sqrt{b}} { \sqrt{d}} \) を有理化すると、 \(\frac{\sqrt{bd}} {d} \) となる。しかし、rat() を使っても
となって、分子の無理数が計算されない。ここで rootscontract() を使って分子の根号の積を計算しようとしても
となって有理化する前の式に戻ってしまう。しかし、下の場合は
と、分子の根号計算をしてくれる。
根号は指数に変換して処理
これは Maxima内部では sqrt(a) つまり \( \sqrt{a}\) は \(a^{\frac{1}{2}}\) と表現しているからだ。したがって\[ \frac{\sqrt{2} \times \sqrt{3}}{3} \]は\[ 2^{\frac{1}{2}} \times 3^{\frac{1}{2}} \times 3^{-1} \] と解釈されて \[ 2^{\frac{1}{2}} \times 3^{- \frac{1}{2}}\] と計算して \[ \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}} \] と出力される。
\( \frac{\sqrt{ab}}{b}\) と出力する方法
この様な意図しない結果が現れるのは有理化後に分子が全て無理数を含むの積で表されているときだけ起こり、以下のような例では
と有理化して分子を計算してくれる。つまり、 \( \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}\) を有理化するときだけ起こると考えてよい。そこで以下のような関数を定義した。
\[ ratio(x,y) := \frac{rat(\frac{x}{y}) y^2}{y^2}\]
ただし、\( y=\sqrt{m} (m>0)\)
これで正しく計算される。
参考
1. Maxima (虎の備忘録)
3. Maxima Manual(de)
4. Maxima 5.29.1 Manual
5. Maxima (eBook en)
ラベル:
Maxima 分母の有理化
2013/02/19
Ubuntu Maxima で根号を含む無理数、複素数の計算
根号を含む無理数や、複素数
Maxima で自然数や整数、有理数の四則演算をするには、数学と同じように入力して計算すればいい。無理数や複素数についても加法と減法なら同様に計算出来る。(参考:1)
しかし、根号を含む無理数や、複素数の乗法、除法については数学と同じように入力しても計算してくれない。この場合は以下のように計算する。
乗法
複素数の乗法
虚数の乗法 \(bi \times di\) は数学と同じように計算できる。(実数部が共に0の場合)
それ以外の複素数 \((a + bi) \times (c + di) \) の場合には expand(式) を使って多項式の展開のように計算する。
根号を含む無理数の乗法
\(\sqrt{b} \times \sqrt{d} \) の場合には rootscontract(式) を使う。
\((a + \sqrt{b}) \times (c + \sqrt{d}) \) の場合には rootscontract(expand(式)) とする。
除法(分母の有理化)
数学と同じように入力しても計算してくれるが、分母の有理化がなされない。分母を有理化するには rat(式) を使い、オプション変数 algebraic の値を true にしておく。 (分母を有理化するには2つのオプション変数 algebraic と ratalgdenom の値を true にしておく必要がある。しかし、 ratalgdenom の初期値は true なので、通常は algebraic:true; と指定するだけでよい。 algebraicの初期値は false である。)
複素数の除法
分母が虚数の場合はそのまま入力しても有理化される。しかし、その他の場合は上記のとおりに計算する。
根号を含む無理数の除法
参考
1~2 Maxima について
3~5 Maxima を一通り学べる。
6~8 Maxima の詳しい説明
9~11 マニュアル、eBook
1. Maxima (虎の備忘録)
2. Maxima で遊ぼう
3. Maxima による数式処理
4. Maxima(de)
5. Maxima Overview
7. Professional Maxima
2013/02/01
Ubuntu Maxima
Maxima とは
Maxima とは数式処理をするソフトウェアである。これは電卓で行う計算(数値計算)だけでなく、記号を含んだ式も扱える。また、 Maxima は無料で配布されている。
Maxima が扱える範囲は
多項式の計算、方程式、関数、微分積分、行列、行列式、微分方程式…
などと、非常に広く、その能力は商用の数式処理ソフトウェアである Mathematica や Maple に匹敵する。大学初年級までの数学(線形代数、解析学)なら十分使える。
Maxima と imaxima, xmaxima, wxmaxima
Maximaは端末から起動するコマンドラインプログラムである。これをベースにして
Emacs用のパッケージにしたものが imaxima
x-Windows上で操作できるようにしたのが xmaxima
GUIで操作できるようにしたのが wxMaxima
である。既に Tex と Emacs をインストールしてある場合には imaxima を使うメリットがある。 Tex のフォントを使って綺麗に出力できる。 xmaxima は入力画面の下に出てくる Maxima Primer は参考になるし、画面右上の Help をクリックすると、ヘルプブラウザとして使える。 wxMaximaなら Windows版、Mac版があるので、どのOSを使っていても同じように操作できる。
インストール
Ubuntu の場合は
パッケージマネージャや端末、ソフトウェアセンターなどから
wxmaxima
をインストールする。 (Maxima, xmaxima も同様)
その他の OS の場合
maxima, xmaxima については http://maxima.sourceforge.net/download.html を参照。
wxMaxima については http://andrejv.github.com/wxmaxima/ を参照。
imaxima のインストールについては Download and Install を参照。
使い方
起動と終了
Maxima 端末より maxima で起動、 quit(); で終了。
maxxima と wxmaxima
他のGUIを使うソフトウェアと同様にアイコンクリックで起動、左上の×をクリックして終了。
imaxima 端末より emacs -e imaxima で起動、quit(); で終了。(C-x C-c で Emacs 終了)
演算の実行
数式を入力 + セミコロン; + Enterキーを押す。即ち、
数式;
と書いてEnterキーをおす。
また、 /* 式や文 */ とかくと /* と */ にはさまれた 式や文 はコメントとみなされて実行されない。
演算
四則演算 +、 -、 *、 /
累乗 ^ または **
階乗 !
演算の優先順位は数学のそれと同じ。
例1
よく使われる定数
円周率 %pi
自然対数 %e
虚数単位 %i
無限大 inf
よく使われる関数
平方根 sqrt(多項式や値)
指数関数 exp(多項式や値)
自然対数 log(多項式や値)
三角関数 sin(多項式や値)
cos(多項式や値)
tan(多項式や値)
絶対値 abs(多項式や値)
小数近似 float(値)
例2
根号を含む無理数や複素数の乗法、除法については次回に説明する。
代入
変数に式や値を代入
変数:(多項式や値)
代入した式や値を消去
kill(多項式や値)
関数の定義 関数名(変数):=多項式
例3
多項式
展開 expand(多項式)
因数分解 factor(多項式)
多項式の加法、減法、除法については回を改めてせつめいする。
数列の和 nusum(一般項、変数、変数の最初の値、変数の最後の値)
数列の積 product(一般項、変数、変数の最初の値、変数の最後の値)
例4
方程式
方程式 solve(方程式、変数)
連立方程式 solve([方程式1、方程式2、…],[変数1、変数2、…])
例5
微分積分
極限値 limit(関数、変数、近づける値)
微分 diff(関数、変数、階級)
不定積分 integrate(関数、変数)
定積分 integrate(関数、変数、下端、上端)
例6
参考
1~5 Maxima について
6~8 Maxima を一通り学べる。
9~11 Maxima の詳しい説明
12~14 マニュアル、eBook
1. http://ja.wikipedia.org/wiki/Maxima
3. wxMaxima
5. Maxima で遊ぼう
6. Maxima による数式処理
7. Maxima(de)
8. Maxima Overview
10. Professional Maxima
Maxima とは数式処理をするソフトウェアである。これは電卓で行う計算(数値計算)だけでなく、記号を含んだ式も扱える。また、 Maxima は無料で配布されている。
Maxima が扱える範囲は
多項式の計算、方程式、関数、微分積分、行列、行列式、微分方程式…
などと、非常に広く、その能力は商用の数式処理ソフトウェアである Mathematica や Maple に匹敵する。大学初年級までの数学(線形代数、解析学)なら十分使える。
Maxima と imaxima, xmaxima, wxmaxima
Maximaは端末から起動するコマンドラインプログラムである。これをベースにして
Emacs用のパッケージにしたものが imaxima
x-Windows上で操作できるようにしたのが xmaxima
GUIで操作できるようにしたのが wxMaxima
である。既に Tex と Emacs をインストールしてある場合には imaxima を使うメリットがある。 Tex のフォントを使って綺麗に出力できる。 xmaxima は入力画面の下に出てくる Maxima Primer は参考になるし、画面右上の Help をクリックすると、ヘルプブラウザとして使える。 wxMaximaなら Windows版、Mac版があるので、どのOSを使っていても同じように操作できる。
インストール
Ubuntu の場合は
パッケージマネージャや端末、ソフトウェアセンターなどから
wxmaxima
をインストールする。 (Maxima, xmaxima も同様)
imaxima のインストールについては Download and Install を参照。
その他の OS の場合
maxima, xmaxima については http://maxima.sourceforge.net/download.html を参照。
wxMaxima については http://andrejv.github.com/wxmaxima/ を参照。
imaxima のインストールについては Download and Install を参照。
使い方
起動と終了
Maxima 端末より maxima で起動、 quit(); で終了。
maxxima と wxmaxima
他のGUIを使うソフトウェアと同様にアイコンクリックで起動、左上の×をクリックして終了。
imaxima 端末より emacs -e imaxima で起動、quit(); で終了。(C-x C-c で Emacs 終了)
演算の実行
数式を入力 + セミコロン; + Enterキーを押す。即ち、
数式;
と書いてEnterキーをおす。
また、 /* 式や文 */ とかくと /* と */ にはさまれた 式や文 はコメントとみなされて実行されない。
演算
四則演算 +、 -、 *、 /
累乗 ^ または **
階乗 !
演算の優先順位は数学のそれと同じ。
例1
よく使われる定数
円周率 %pi
自然対数 %e
虚数単位 %i
無限大 inf
よく使われる関数
平方根 sqrt(多項式や値)
指数関数 exp(多項式や値)
自然対数 log(多項式や値)
三角関数 sin(多項式や値)
cos(多項式や値)
tan(多項式や値)
絶対値 abs(多項式や値)
小数近似 float(値)
例2
根号を含む無理数や複素数の乗法、除法については次回に説明する。
代入
変数に式や値を代入
変数:(多項式や値)
代入した式や値を消去
kill(多項式や値)
関数の定義 関数名(変数):=多項式
例3
多項式
展開 expand(多項式)
因数分解 factor(多項式)
多項式の加法、減法、除法については回を改めてせつめいする。
数列の和 nusum(一般項、変数、変数の最初の値、変数の最後の値)
数列の積 product(一般項、変数、変数の最初の値、変数の最後の値)
例4
方程式
方程式 solve(方程式、変数)
連立方程式 solve([方程式1、方程式2、…],[変数1、変数2、…])
例5
微分積分
極限値 limit(関数、変数、近づける値)
微分 diff(関数、変数、階級)
不定積分 integrate(関数、変数)
定積分 integrate(関数、変数、下端、上端)
例6
参考
1~5 Maxima について
6~8 Maxima を一通り学べる。
9~11 Maxima の詳しい説明
12~14 マニュアル、eBook
1. http://ja.wikipedia.org/wiki/Maxima
3. wxMaxima
5. Maxima で遊ぼう
6. Maxima による数式処理
7. Maxima(de)
8. Maxima Overview
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