根号を含む無理数や、複素数
Maxima で自然数や整数、有理数の四則演算をするには、数学と同じように入力して計算すればいい。無理数や複素数についても加法と減法なら同様に計算出来る。(参考:1)
しかし、根号を含む無理数や、複素数の乗法、除法については数学と同じように入力しても計算してくれない。この場合は以下のように計算する。
乗法
複素数の乗法
虚数の乗法 \(bi \times di\) は数学と同じように計算できる。(実数部が共に0の場合)
それ以外の複素数 \((a + bi) \times (c + di) \) の場合には expand(式) を使って多項式の展開のように計算する。
根号を含む無理数の乗法
\(\sqrt{b} \times \sqrt{d} \) の場合には rootscontract(式) を使う。
\((a + \sqrt{b}) \times (c + \sqrt{d}) \) の場合には rootscontract(expand(式)) とする。
除法(分母の有理化)
数学と同じように入力しても計算してくれるが、分母の有理化がなされない。分母を有理化するには rat(式) を使い、オプション変数 algebraic の値を true にしておく。 (分母を有理化するには2つのオプション変数 algebraic と ratalgdenom の値を true にしておく必要がある。しかし、 ratalgdenom の初期値は true なので、通常は algebraic:true; と指定するだけでよい。 algebraicの初期値は false である。)
複素数の除法
分母が虚数の場合はそのまま入力しても有理化される。しかし、その他の場合は上記のとおりに計算する。
根号を含む無理数の除法
参考
1~2 Maxima について
3~5 Maxima を一通り学べる。
6~8 Maxima の詳しい説明
9~11 マニュアル、eBook
1. Maxima (虎の備忘録)
2. Maxima で遊ぼう
3. Maxima による数式処理
4. Maxima(de)
5. Maxima Overview
7. Professional Maxima
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