2012/12/25

Ubuntu  LibreOffice Mathで数式

要約

LibreOffice Math では(定)積分記号を記述するコマンドが用意されていない。

対策

(定)積分記号のコマンド

int ^{<?>}_{<?>}{<?>}

と、手動で入力する。ここで、最初の<?>に上限、2番目の<?>に下限、3番目の<?>に積分する関数を記述すればいい。



f(x)を [a, b] で積分する場合は

int ^{b}_{a}{f(x)}

と、入力すればいい。すると



と出力される。

問題

LibreOffice 3.5.4.2 では下限の位置が不定積分記号からちょっと離れすぎている。下限の値が上限の値の真下に来てしまっている。これは既知の問題らしい。今後の改善に期待。



詳細

LibreOffice writer での数式、記号の表現力

LibreOffice の writer を使って文書を作成するとき、数式の記述に困ることがあった。
四則演算、等号,不等号程度なら問題はなかったが、2乗とか、または身近な所では分数の表記に困った。これも最近では大分改善されて使いやすくなった。

今ではLibreOffice 3.5.4.2 なら

  集合や集合演算記号:  ∈、∋、⊂、⊃、∩、∪
  論理記号:  ∀∃∧∨¬⇒⇔
  2乗、3乗:  x²、x³
  単位記号:  ㎎、㎏、㎜、㎝、㎞、㎡

なども”記号や特殊文字”として登録されている。


writer + math での数式、記号の表現向上

しかし、分数や根号、負の累乗は

  2/3、√2、x¯²

などとなってしまい,十分でない。また、指数は0、1、2、3とその組み合わせしか使えない。
そういう時には Math を使って書くとよい。writer から Math を起動するにはメニューバーから

  挿入→オブジェクト→数式

と進めばよい。すると画面下の方に数式を書くウィンドウが現れる。次に再びメニューバーから

   表示を選択して,要素にチェックを入れる。(左クリック)

この要素から必要な記号を選択すればよい。これで分数や根号、負の累乗も




と表記出来る。二次方程式の解の公式も





と、綺麗に出力出来る。ここで変数のフォントを Times New Roman にしておくと



のように x が数学で用いる表記 x になる。変数のフォントの変更は

 - Math を起動した状態から 書式→フォンとの種類 と選択する。
 - 出てきたウィンドウの中の 変更 → 変数 と、クリック
 - 出てきたウィンドウの中から Times New Roman を選択して斜体にチェックを入れたらOKをクリック
 - ウィンドウの中の標準をクリックしてOKをクリック

これでOK。
また、点列の和



や、不定積分




なども問題なく書ける。


writer + math での(定)積分記号

しかし、微積分学の基本定理のように定積分記号を使う場合には2つの問題がある。

1. 用意されている要素の組み合わせだけでは(定)積分記号の上端と下端がうまく表現できない。
 そこで、要素から選択した後,手動での修正が必要になる。その手順は

  - 要素の中から不定積分記号、下端、上端をこの順番でクリック

    int <?>^{<?>}_{<?>}

   -最初の <?> を消去

    int ^{<?>}_{<?>}

  - 最後に {<?>} を付け加える。

     int ^{<?>}_{<?>}{<?>}

 これで(定)積分記号を扱える。 

2. 上記のコマンドから入力しても、下端の位置が不定積分記号からちょっと離れすぎている。
 

 これは既知の問題らしい。今後の改善に期待しよう。

2 件のコメント :

  1. 困っていたところ、このページを見て助かりました。ありがとうございました

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    1. お返事遅れて申し訳ありません.
      お役に立てて幸です.この問題(定積分の下端の位置が不定積分記号から離れている)が解決したらまたブログで公開します.
      これからもよろしくお願いします.

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