電源が入らなくなったときのトラブル対策
ここでは- 買ってきたばかりのPCが起動しない、
- PCを組み上げたが起動しない、または
- パーツの交換後に起動しなくなった
- 正常に稼働していたPCの電源がある日突然入らなくなった
1. ケアレスミス
電源が入らない原因が故障ではなく単なる不注意であることが多い。まず、以下の確認をしておこう。
- 電源ケーブルはしっかりと接続されているか
- ケーブルが十分に刺さっていなかったり、ぬけかかっていると通電しないことがある。または、電源ケーブルがコンセントに刺さっていない事もある。
- コンセントには通電しているか
- コンセントが故障して通電しない事がある。また、延長コードをつかっている場合にはコンセントのスイッチがOFFになっている事もある。
- 電源ユニットのスイッチはONになっているか
- ”ー” がON で、”○” がOFF。スイッチの場所によっては何かが当たってスイッチがOFFになってしまう事がある。
2. 各種パーツの点検
ケアレスミスが無いならば、各種パーツの点検にはいる。電源が入らない場合には電源ユニットかマザーボードが故障している場合が多い。ATX仕様の電源はスタンバイ・サスペンド用の5Vを常時給電する仕組みになっているので、マザーボード上に通電ランプがある場合はそれを手がかりに問題を切り分ける目安になる。
通電ランプ(赤)が点灯している例。色はマザーボードによって異なる。 |
- 通電ランプは点灯しているか
- 通電ランプが
- 点灯していない → 電源ユニットかマザーボードに問題がある可能性
- 点灯している → それ以外のパーツに問題がある可能性
- 点灯していない
- 電源ユニットとマザーボードのみの状態にして通電ランプは点灯するかしないかを確認する。点灯しなければ電源ユニットかマザーボードに問題があるといえる。もし点灯したら、その他のパーツを一つずつ接続していって通電ランプが点灯するか確認する。これによって問題のあるパーツを特定できる。
- 点灯している
- 電源ユニットとマザーボード以外のパーツを一つはずすごとに電源が入るか確認する。電源が入いれば直前にはずしたパーツ以外をを一つ接続するごとに電源がはいるか確認する。この作業を繰り返すことによって問題のあるパーツを特定できる。もし電源ユニットとマザーボード以外のパーツをすべてはずしても電源が入らないなら、この二つのいずれかに問題があることになる。
電源ユニットかマザーボード (またはCPUも含めて) に問題がある場合、代替のパーツが無ければ原因の特定は難しい。しかし、電源ユニットかマザーボードの場合については以下の方法で特定できる場合がある。
- 電源ユニットの点検(ATX電源)
- まず、電源ユニットのすべてのコネクターを抜いておく。
- ATX20ピンの場合
- PS_ON(14番:グリーン)とCOM(13番:ブラック もしくはそれ以外のCOM,3,5,7,15,16,17番:ブラック)を直結して電源ユニットの電源を入れる。これで電源ユニットのファンが回らなければ電源の故障、回れば電源ユニット以のの故障の可能性が高い。
ATX20pin のアサイン - ATX24ピンの場合
ATX24pin のアサイン
ATX20ピンの PS_ON(14番)と COM(13番)を直結した例 |
- マザーボードの点検
- マザーボード上の電解コンデンサーの液漏れや破裂、パーツの焼損がないか目視で確認する。これらのうちのどれかが当てはまれば、それが故障の原因と考えていい。電解コンデンサーの液漏れや破裂が故障の原因であることは多い。
それらのコンデンサーを取り替えるだけでなおる事もある。
今回の1号機の故障について
1号機は前に一度電源が故障しており、新しいものと交感している。その時には故障する数週間前からスイッチを押しても電源が入ったり入らなかったりという前兆があった。しかし今回は- 電源ランプは点灯していた
- 使用中にフリーズすることもなかった (よくあるマザーボード故障の前兆)
- 電源故障の前兆はなかった
故障したネットワークカード AT-2701FTX |
参考
1. 電源投入時のトラブル対策編1 ~電源が入らない場合~2. ATX/EPS電源のピンアサイン
3. パソコンが起動しない場合の確認方法
4. パソコンのメイン基板故障
5. マザーボードの故障の前兆