2016/06/29

linuxBean 14.04  内臓HDDの自動マウント

LInuxBean 14.04 を使っていてちょっと困ったこと。それは内蔵HDDをマウントしてくれないことだった。12.04 まではマウスクリックでマウント(動的マウント)してくれていたけれど、14.04にアップグレード後はマウスクリックではマウント出来なくなった。

まあ内蔵HDDを使いたいときにコマンドを入力してマウントすればいいけど、出来ればマウスクリックまたは起動時にマウントしてくれるとありがたい。


起動時にマウントさせるには


PCが起動したときにデバイスをマウント(静的マウント)するには、/etc/fstab ファイルに記述すればいい。
/tec/fstab ファイルとはパーティション、内臓HDDやSSDなどのブロックデバイス、外付けHDDやUSBスティックなどの周辺機器をどうやってファイルシステムにマウントするかを記述するファイルだ。
今回のように内蔵HDDをマウントするには fstab ファイルに以下の1行を書き加えれいいだろう。

  UUID=3e6be9de-8139-11d1-9106-a43f08d823a6 /media/BackUp ext4  defaults  0  2


/tec/fstab ファイルの中身


まず、ファイルの中身をみてみよう。

  # /etc/fstab: static file system information.
  #
  # Use 'blkid' to print the universally unique identifier for a
  # device; this may be used with UUID= as a more robust way to name devices
  # that works even if disks are added and removed. See fstab(5).
  #
  # <file system> <mount point>   <type>  <options>       <dump>  <pass>
  proc            /proc           proc    nodev,noexec,nosuid 0       0
  UUID=f8aa0bd4-2fbd-41c4-8319-203f4167a51e / ext4 errors=remount-ro 0 1
  UUID=a575f293-cb40-44fa-8366-94287238b687 none swap sw      0       0
  /dev/fd0   /media/floppy0  auto    rw,user,noauto,exec,utf8 0       0
  UUID=3e6be9de-8139-11d1-9106-a43f08d823a6 /media/BackUp ext4 defaults 0 2


# で始まる行はコメント分である。
このファイルには各行にマウントされるパーティションやデバイスが一つずつ以下の6つのフィールド
      <file system>  <dir>  <type>  <options>  <dump>  <pass>
 によって記述されている。それぞれのフィールドはタブまたはスペースで区切られている。
  • <file system> マウントされるデバイスやパーティションの UUID*
  •                      また, /dev/cdrom や /dev/sda1 などそれらのデバイス名
      上の例では UUID=3e6be9de-8139-11d1-9106-a43f08d823a6
  • <dir> マウントポイント
    • 上の例では /media/BackUp
  • <type> マウントされるパーティションやデバイスのファイル形式
  •             指定できるファイル形式には ext2, ext3, ext4, btrfs, f2fs, xfs, hfsplus, tmbfs,             iso9660, vfat, ntfsなどがある。
      上の例では ext4
  • <options> 指定するマウントオプション。基本的なオプションは以下の通り。尚、2つ                以上のオプションを指定したい時にはコンマでつなぐ。
    • defaults   rw, suid, dev, exec, auto, nouser, async の7つのオプションを               指定することと同じ。
    • ro   読み込み専用でマウントする。
    • rw   読み書き可能でマウントする。
    • suid   SUID または SGID ビットの操作を許可する。
    • nosuid   SUID や SGID ビットの操作を許可しない。
    • dev   ファイルシステム上のデバイスを解釈する。
    • nodev   ファイルシステム上のデバイスを解釈する。
    • exec   バイナリデータの実効を許可する。
    • noexec   バイナリデータの実効を許可しない。
    • auto   起動時,または mount -a コマンドが実行されたときにマウントする。
    • noauto   自動でマウントしない。
    • nouser   root だけにマウントを許可する。
    • users   ユーザーグループにマウントを許可する。
    • user   全てのユーザーにマウントを許可する。
    • sync   ファイルシステムへの入出力を同期する。
    • async   ファイルシステムへの入出力を同期しない。
    • atime   inode アクセスを日時を常に更新する。
    • relatime   変更があった inode アクセスを日時をのみ更新する。
    • noatime   inode アクセスを日時を更新しない。
    • 上の例では defaults
  • <dump> 0 または 1 (dumpによってバックアップを作成する -> 1 作成しない -> 0)
    • 上の例では 0
  • <pass> 0~2 ファイルシステムをチェックする順番
  •                     (rootファイルシステム -> 1 その他 -> 2 チェックしない -> 0)
      上の例では 2 


UUIDUniversally Unique Identifier)とは、パーテーションやデバイスを一意に識別するための識別子である。これは 16Byteの16進数で、上の内蔵HDDの例では
  3e6be9de-8139-11d1-9106-a43f08d823a6 
のように表現されている。
UUID を調べるには端末(terminal)から

   sudo blkid  

と入力すればよい。尚, FAT や NTFS などの Windiowsファイルシステムでは UUID が使われていないので,UUID の代わりにシリアルナンバーが出力される。
出力例

  yyyyyyy@xxxxxxx-zzzzzzz-O-E-M:~$ sudo blkid
  [sudo] password for xxxxxxx: 
  /dev/sda1: UUID="58c5c831-15dc-4054-8237-14d095808ee2" TYPE="ext4" 
  /dev/sda5: UUID="f8aa0bd4-2fbd-41c4-8319-203f4167a51e" TYPE="ext4" 
  /dev/sda6: UUID="a575f293-cb40-44fa-8366-94287238b687" TYPE="swap" 
  /dev/sdb1: LABEL="TOSHIBA EXT" UUID="30DA0059DA001DAA" TYPE="ntfs" 
  /dev/sdc1: UUID="3e6be9de-8139-11d1-9106-a43f08d823a6" TYPE="ntfs" 
  yyyyyyy@xxxxxxx-zzzzzzz-O-E-M:~$


参照


1. fstab  (Archlinux Jap.)
2. fstab  (Ubuntu Eng.)
3. fstab  (Ubuntu De.)
4. fstab  (Linux man page)
5. UUID  (wikipedia Jap.)
6. UUID  (Ubuntu De.)

2016/06/25

LinuxBean 14.04 Bodhi Linux から LinuxBean へ

LinuxBean とそのシステム要件

Bodhi Linux をインストールしていたPCのメモリーを256MBから512BMに増設した。これでこのPCのスペックは以下の通り。
CPU:AMD64 (2.2 GHz)
メモリ:512MB 
HDD:20GB
これなら LinuxBean 12.04 をインストール出来る。LinuxBean は Ubuntu 12.04/14.04 LTS の minimal install版をベースにした軽量ディストゥリビュージョン(軽量Linux) だ。(参照:1,2)
LinuxBean 12.04 のシステム要件
CPU:i386 800MHz 以上
メモリ:256MB 以上
ディスクの空き:8GB 以上
LinuxBean 12.04 のLiveCD が手元にあったので早速インストールする。インストール後はアップデートをしておく。ここでデータ用の外付けHDD (1TB) を組み込む。再起動後、このHDDは sdb1 として /media に mount (マウント)される。
ここで LinuxBean 14.04 へのアップグレードの通知があった。
LinuxBean 14.04 のシステム要件
CPU:i686 Pentium M, Celeron M 以降、及びそれらと互換性のあるCPU
メモリ:384MB 以上
ディスクの空き:10GB 以上
システム要件は満たしているので 14.04 にアップグレードする。


Bodhi linux VS LinuxBean
  • 共通点
    1. Ubuntu 12.04/14.04がベース
  • Bodhi Linux の長所
    1. 少ないメモリ(256MB)で動作
      1. LinuxBean12.04 は256MBでも最小システム要件は満たしているが、上記の環境ではグラフィックに問題があり正常には動作しなかった。一方 Bodhi linux はもたつき無く動作した。(参照:3)
  • LinuxBean の長所
    1. 無線LAN子機の認識
      1. LinuxBean12.04 では無線LAN子機 (WLI-U2-KG54L,ISY IWL 2000)を自動認識してくれた。一方 Bodhi linux ではそれぞれファイルの編集(参照:4)やドライバのインストールが必要だった。(参照:5)
    2. GUIが使いやすい。
      1. LinuxBean12.04/14.04 はデスクトップ環境にLXDEを採用しているので、Ubuntu系やwindows系を使っている人にはなじみやすい。一方 Bodhi linux ではEnlightenmentを採用しており、使いこなすには慣れが必要だ。(参照:3) 

Mount (マウント) とはあるパーティションまたはデバイスとあるディレクトリを関連づける作業のことである。このマウントによって関連付けられたディレクトリMountpoint (マウントポイント)という。マウントによって、ユーザーはハードディスク、フロッピーディスク、CD-ROM、USBメモリなどの記憶媒体に保存してあるデータを利用できるようになる。(参照:6)

参照

1. 舞台袖
2. LinuxBean
3. Bodhi Linux  古いPCの再生1
4. Bodhi Linux  Buffalo WLI-U2-KG54L で無線LANに接続
5. Bodhi Linux  ISY IWL 2000 で無線LANに接続
6. Linux LPIC - mount / unmount of File System